小さな革工房物語 2021.05

梅雨入り目前の東京は背伸びをしたくなるような気持ちのいいお天気で束の間の晴れた空を楽しんでいます。5月はまるまる1ヶ月休業しておりました。

私たちの緊急事態でもありましたのでその間、ひたすら製作の毎日。切って、折って、縫って、発送して。

ようやくご来店の方の受注予約分にたどり着き始めました。

【先月からのフルオーダー】

ブログをアップする余裕すらなかった4月でしたが、通常通りに戻ることを目標に溜まっているオーダーや常連様のリペアやワークショップなど ようやくカワリコモノらしさが戻ってきました。

オリーブの牛オイルレザーでのスマホカバー

オリーブのお散歩ポシェットと封筒型札入れ
バースデーギフトとのこと。


ファスナーポーチとメガネケースのオーダー
赤色の栃木レザーはマットな質感ですがつやつやに育ってくるタイプです。
こちらもギフトでのご依頼。


【今月のメンテとリペア】

紙袋のような革袋に消毒液が付いてSOSコールです。

ご愛用の革袋がこうなってしまってはショックですよね。アルコール消毒液はシミになってしまった部分を完全には取りきることは難しいのですが、なんとか目立たないくらいにはなりました。これでまた使っていただけると嬉しいです。

革のエプロンの腰の部分が切れてSOSです。

このエプロンを愛用してくれて早数年…。すっかり変わってしまったその姿を嬉しそうに見せてくれました。切れた部分を補強して軽くクリーニングとオイルアップをして完成です。(せっかくいい味になっているのでキレイにしすぎたらダメだそうです)


【今月のワークショップ】

1ヶ月延期してもらったワークショップでは
二人の記念になるようにとヌメ革のブレスレット作りをしました。

厚めのヌメ革を切り出し、磨き、型紙を作るところから。待たせに待たせてしまったのに、本当に喜んでもらえたことが何よりも私の方が嬉しかったのでした。


【先月からの台本カバー】

台本カバーもコンスタントに続いています。半分ギフト。半分自分用な今月です。

ネイビー×ブラウンのショルダー付き
栃木レザーのグレーのセミカラーでの
外ポケット付きのショルダーあり
ヴィンテージ風ブラウンでのセミカラーのオーダー
こちらは台本カバーのデザインをベースにしたイレギュラーなサイズのオーダー

【先月からの紙袋のような革袋のセミオーダー】

B5タテをベースにショルダータイプのセミオーダーでした。

こちらは4月の最初の土曜日にご来店のお客様のセミオーダーでした。


牛革のB5タテも封筒型札入れも店舗の分だけは揃ってきました。

お店に置けるものを揃えることと受注予約の方の分やセミオーダーの方の製作に順番に取り掛かっておりますので、もうしばらくお待ちくださいね。


カワリコモノ史上最大の危機…。メインの“紙袋のような革袋シリーズ”の革がとうとうなくなってしまいました。いつかこの日が来るとは思っていましたが、こんな結末はなんとも複雑な心境です。今現在、お受けしている受注予約の分とわずかな量で今まで使用していた革は終わり、新素材の新たな豚革で【NEW】“育てる紙袋”として6月頃から新登場の予定です。(商品の詳細につきましては別のブログにて)


もう何度目の緊急事態宣言なのでしょうか。一年前の春も休業したなぁ。 ほぼすべての商品の在庫が尽きてしまった4月。6月2日(水)からは営業再開し、まだまだ在庫が少ない商品もありますが通常通りに戻る予定です。

サポートスタッフには工房に来る日を日替わりにしてもらったり、手洗い、消毒、マスクの着用、毎日の検温。仕事道具を消毒したりなど。 トーメイのカーテンをレジに設けたりとかできない小さな店舗ですから、感染対策には気が抜けません。換気や消毒の徹底をしながらご来店をお待ちしております。

5月26日(水)今夜は満月の皆既月食。欠けていく様子に宇宙のロマンを感じながら満月の美しさにしばし見とれてみます。