あいまいから生まれる優しさ

世間ではオフホワイトやらグレーやらなにかとそういう風に言い表す事がありますが

白黒はっきりしないと気が済まないというあなたには向いていないかもしれないというバッグが出来上がりました。

ショルダーの長さを自由に変えられる2wayトートバッグのセミオーダーです。

表面をグレーに。裏面を刷毛目柄(黒×白)に。

そしてショルダー部分も半分から両面色を切り替えています。

まぁ…、まず思いつかないデザインでしょ。

片面ずつ色が違うなんてハッキリしているじゃないかと思えそうですが、これがなんとも言えないくらいのバランスが良くて一体感もありカッコイイのです。

今回オーダーされた方は近くにお住まいの常連様でありまして。こういうテイストのものがお好きかもと思い、ある時この刷毛目の柄の革を彼に見せてみました。

とても気に入ってくださったのですがトートバッグにするにはサイズ的に無理があり、その場は雑談だけで終わったのです。

しばらくして彼がやってきてあの時の革が気に入ったのでオーダーしたいとのこと。

そう。この革との出会いが彼のおしゃれ心をくすぐったのでした。

きっとあの革についてずっと考えてくれていたのでしょう。本体もショルダーも片面ずつ色を変えるというのはなかなかのセンスの持ち主じゃないとイメージが出来ないデザインだと思いますが、彼には仕上がりのイメージが想像できているようでした。

サイズの足りないところも端革を継ぎ足しながら余すことなく使ってほしいとのことでした。

持ち手を短くしても。

斜め掛けにしても肩掛けにしてもいい感じです。

使うシーンで様々にショルダーの長さが変えられます。

 

 

急に寒くなり冬に向かっている今日この頃。ダークな色のファッションが多く目につく季節ですが

お洒落な彼に一番しっくりくる冬アイテムが今シーズン一つ増えましたね。

白黒はっきりつけなくてもあいまいなままでいい場合もある。わかっていても相手を許せる優しさとか。それが大人の風格なのかも。黒でもなく白でもなくグレーはそんなおしゃれ上級者が似合う色なんでしょうね。…アァ、ムズカシイ。